深世海 臨時潜水TA解説:はじめに~臨時潜水全体を通して使われるテクニックついて

 2020年3月26日から任天堂switchで配信中の深世海においてゲーム本編のクリア後に解放されるモードである「臨時潜水」。この「臨時潜水」モードはゲーム本編より難易度が高く短時間で終わる、いわゆるタイムアタック用のモードとなっています。

 この「臨時潜水」のタイムアタックですが、いくつかの方々のやりこみによって世界記録は2020年4月、初めのやりこみ勢の方が臨時潜水を始めたころよりも大きく縮み、2021年7月27日現在では世界記録は4分6秒890、そしてこの後に続く記録が4分12秒690、4分15秒120、......と現在では数秒の差が記録を分けるような状況となっています。

 今回はこの臨時潜水である程度以上の記録を取りたいという方(具体的には6分までに最深部まで到達~それ以上の速さの記録を取りたいという方)向けに必要なテクニックやチャートの解説をしていきたいと思います。はじめに、この記事では臨時潜水中の複数の個所でつかうようなテクニックや知っていれば時間短縮できる仕様などについて解説していきます。

 

目次

  • 記事内でつかう用語
  • それなりの速さを目指す方向け
    • 装填キャンセル
    • 銛構え中の時間経過
    • 銛の反動
    • 潜海者の体勢について - 着地
    • 銛の同時射出上限
  • 世界記録を取りたい方向け
    • 連出キャンセル
    • ギャフ振り
    • 潜海者の体勢について - 振り向き
  • もしものときに知っていたら役に立つ(かもしれない)こと
    • 連出銛の背中撃ち

 

記事内でつかう用語 

ブースト

 浮遊中にスティックを倒してするブーストのこと

ブーストダッシュ

 Bボタンで行うブーストのこと

銛の名称

  • 射出銛 - フックショットのような銛
  • 連出銛 - 5つの弾を発射する銛
  • 切削銛 - ドリル
  • 発破銛 - 爆弾
  • 投網銛 - 電気ネットの銛、記録狙いの潜水では出番なし

 

 

それなりの速さを目指す方向けのテクニック・仕様

 

装填キャンセル

 射出銛を除くほかのすべての銛は射撃一回ごとに次の弾の装填が行われています。ゲーム画面左上にある銛のマークに重なった「装填」という文字がタイマーのように消えていく様子というのが弾の装填中を示していて、そこを見ればわかるとおり通常、装填は射撃後自動的に行われています。

 しかし、銛の装填中にダメージを受けたりギャフを振ったりすると装填は中断されてしまいます。もう一度弾を装填するまではその銛では射撃はできず、その装填自体は次に銛を構えようとしたときに行われます。

 この仕様を知らないでいると、銛を構えようとしたものの実は弾が装填されておらず銛の装填が始まってしまい、そのせいで攻撃のタイミングを逃すということをやりがちです。弾の装填状況にはよく注意して移動時間などに装填を済ませておきましょう。

 

 これまでの話だとただ面倒なだけに思える、この「装填の中断」についての仕様を逆に利用するテクニックというのが装填キャンセルです。

例えば、切削銛 → 連出銛 と連続で弾を撃ちたいとき通常、連出銛の射撃をするには切削銛の装填(これは勝手に行われる)を待たなくてはいけませんが、間にギャフ振り動作を挟み、あえて装填を中断させることによって待ち時間をカットすることが出来ます。装填キャンセルは、このようにギャフ振りを使って複数種類の銛を短時間に連続で撃つテクニックのことです。

 

 この装填キャンセルは特にボス相手でDPSを大きく引き上げてくれる大変有用な技ですが、2つだけ注意点があります。

1つ目は、当然と言えば当然のことなのですが同じ種類の銛を連続で撃つときにはこの装填キャンセルは使えません。

2つ目も、これも当然と言えば当然のことですがギャフ振りで装填を中断させた銛は、そのあと自動で気づかないうちに銛がセットされるなんてことは起こらないので、後でちゃんと手動で装填し直しておきましょう。

 

銛構え中の時間経過

 深世海では銛を構えているあいだ、Botwの弓集中などと同じように時間経過が遅くなる仕様になっています。この仕様自体は狙いをつけるときに非常に便利ではありますが、臨時潜水のタイマーはこのスロウダウンの影響を受けないので銛を長く構え続けていると、それだけでどんどん記録が延びていきます。

 エイムにどれだけ自信があるかにもよりますが、できるだけ「構えたらすぐ撃つ」、「撃たないなら構えない」ように。

 

銛の反動

 銛を撃つとき、潜海者はその反動で反対側へ押されます。戦闘中などはこの反動が思わぬ事故の元となり得ます。地面に足をつけたまま銛を撃てば反動は無くなるので、安定したプレイがしやすくなります。

 逆に、酸素が足りないときには銛の反動をブーストの代わりに使うことが出来ます。これは普通の臨時潜水においてリカバリーに使えるのはもちろん、全実績の解除(酸素ボンベを取得してはならない)を目指して臨時潜水をする際には非常に大事なテクニックとなります。

 

潜海者の体勢について - 着地

 潜海者が地面に着地する際にダメージを受けることがありますがその条件は2つ、一定以上のスピードで地面に着地すること、もしくは背中か頭から地面に落下することです。

 着地にブレーキをかけるときに単に左スティックを上に倒すだけだとたいていの場合、潜海者は大きく体勢を崩し背中を下に向けてしまいます。そのままだと、潜海者は背中を地面に打ち付け一定時間行動不能になってしまうのでそれを防ぐために、左スティックは直接上に倒すのではなく、下から上に向かって回転させるように動かしてください。

 また、ブーストダッシュ中はどれだけの速度で地面に降りても(背中、頭から降りるのはダメ)ダメージを受けることはありません。酸素の量が少ない中でギリギリのやりくりをする臨時潜水ではあまり使うことは無いですが覚えておいて損はないでしょう。

 

銛の同時射出上限

 切削銛と投網銛には弾の最大同時出現数が決まっており、それを超えた分の弾は古いほうから消えていってしまいます。切削銛は最大2つ、投網銛は1つしか出すことが出来ないのでボス戦ではこれらの銛は撃ちすぎても単に弾の無駄になります。(投網銛を記録狙いの走りで使うことは無いと思いますが。)

 ちなみにこれを覚えておくと本編RTAなどで、ミスで投網銛の弾が道を塞いだときすぐに弾を消去させてリカバリー、なんてこともできたりします。

 

 

 

世界記録を目指す方向けのテクニック・仕様

 

連出キャンセル

 連出銛は5つの弾を連続で発射する銛ですが、その5つの弾の発射中にLと右スティックで銛選択を行うと(どの銛を選んでもよいです、連出銛も含め)弾の発射が途中でキャンセルされます。氷柱などの地形を破壊するときなどは弾5つ分だと火力が過剰なので、そういったときにこの連出キャンセルを使用して弾発射の反動を抑えましょう。

 

ギャフ振り

 ギャフ振り中は潜海者の慣性が強くなります。なので適切なタイミングでギャフを振ると移動の減速を抑えることが出来ます。具体的には下へブーストダッシュをしたときの終わり際、通常だと少し減速しますがそのときにギャフ振りをすればスムーズに落下することが出来ます。壁を擦るように下へ移動するときにも、ギャフを振りながら壁に当たることで減速しなくなります。

 また、ギャフを振りながら地面に降りると少しの間地面を滑ります。ブーストダッシュ一回では微妙に移動距離が足りない場合などに「ブーストダッシュ→終わり際にギャフ振り」とすることで位置の微調整として使えます。

 

潜海者の体勢について - 振り向き

 浮遊中の潜海者は、下にスティックを倒すと斜め下を向いた体勢で落下していきます。この状態の潜海者が左右へ振り向くとき、その振り向きの軸は潜海者の首の根本のあたりにあるので、振り向き軸を基準として落下中の潜海者の判定を見てみると、足元側の方が大きくなってしまっています。

(わかりづらいと思うので補足の図、水色の直線が振り向き軸、緑色の直線が判定の飛び出しを示す。)

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振り向き潜海者の判定

 この事実を意識しながら臨時潜水を走れば、より攻めたコース取りが可能になるでしょう。

 

 

もしものときに知っていたら役に立つ(かもしれない)こと

 

連出銛の背中うち

 連出銛の発射時は、潜海者の背中側に弾の攻撃判定が飛び出しているので、敵に背中で密着しながら銛を撃つことでダメージを与えることが出来ます。

 潜海者の前後に敵がいるとき背中撃ちで両方同時に攻撃したり、進行方向に対して逆を向いて撃つことで道の邪魔を排除しつつ銛の反動で加速する、といったことが出来ます。